譲渡担保に関する譲渡所得税と不動産取得税等の課税関係

不動産業者 様よりご質問を頂きました。

質問内容をかえてお伝えしています。

譲渡担保契約 ・不動産の所有者である債務者Aさんは、お金の貸主である債権者Bさんより譲渡担保契約によりお金を1,000万借りました。しかし、Aさんは途中でお金を返済できなくなり、債務不履行により土地をBさんに譲渡することになってしまいました。こういった場合、Aさんの譲渡所得税とBさんの不動産取得税はどうなるのでしょうか??


回答:債務不履行にのため資産がその弁済に充てられた場合、譲渡があったものとして取り扱われます。ですから、Aさんには譲渡所得税とBさんには不動産取得税がかかります。※精算金がある場合には、債務の額に清算金を加算した金額が譲渡対価の額となります。


譲渡担保とは、

 不動産担保での貸付では、一般的には抵当権や根抵当権の設定登記します。代物弁済予約による所有権仮登記をすることもあります。
私の経験上では、あまり譲渡担保での登記は見かけたことがありません、しかし、貸主にとって安心な登記は「譲渡担保」だと言えます。借主所有の土地を担保し、所有権移転登記も行い登記上での所有権者を貸主名義に移すことが可能です。よって、第3者の債権者から担保を守ることが出来るでしょう。

ただし担保ですから、借主の担保が住宅の場合、使用収益は借主なので住んだままです。登記上だけ所有者を形式的に貸主名義にしてしまうのです。

借金返済が終わったら所有権を貸主から借主に戻します。もし債務不履行により返済が滞れば、登記上は既に貸主に所有権移転となっていますので、貸主は土地から回収が可能なので安心なのです。



譲渡担保により所有権を移転する場合の注意点

国税HPによると

 債務者が、債務の弁済の担保としてその所有する資産を譲渡した場合において、その契約書に次のすべての事項を明らかにし、かつ、その譲渡が債権担保のみを目的として形式的にされたものである旨の債務者及び債権者の連署による申立書を提出したときは、その譲渡がなかったものとして取り扱われます。

1 その担保にかかる資産を債務者が従来どおり使用収益すること。
2 通常支払うと認められるその債務にかかる利子又はこれに相当する使用料の支払に関する定めがあること。

 なお、その後、これらの要件のいずれかを欠くこととなったとき又は債務不履行のため資産がその弁済に充てられたときは、これらの事実が生じたときにおいて、譲渡があったものとして取り扱われます。
 また、形式上、買戻条件付譲渡又は再売買の予約とされているものであっても、上記のような要件を満たしているものは、譲渡担保に該当するものとしてこの取扱いが適用されます。



 債権担保のみを目的として設定する場合、上記のように申立書を提出しなけば、譲渡がなかったものとみなされません。また、上記の条件をクリアし、所有権移転登記を2年以内に戻さなければ、不動産取得税がかかってしまいます。

ちなみに譲渡担保の登録免許税は現行2%です。売買に関する登録免許税は現行1.5%(平成24年4月1日~平成25年3月31日まで)と若干高くなります。よって、先ほど譲渡担保は担保確保の上で貸主には安心な登記と申しましたが、費用がかさむ場合もありますのでケースバイケースの適用がよさそうですね。


参照:http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/shohi/02/03.htm
   :http://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3120.htm

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